2020年1月13日
さんぽみち―地域活動など日々雑感―
川崎市多摩区の長尾、「平曲会」へ。
平曲会主宰の川瀬さんと和服の私、赤石。 物悲しい音色を奏でる琵琶。
『平家物語』を琵琶による語りで鑑賞する「平曲会」。多摩区長尾在住の前田流平家詩曲演奏家・川瀬健一さん主宰の会に12日(日)、和服姿で参加しました。
2か月に一度開催の平曲会、以前一度だけ鑑賞し、その後はなかなかスケジュールが合わずにいましたが、2020年初の平曲会に参加がかないました。今回は、「早馬」「福原院宣」「富士川」を鑑賞し、解説していただきました。
保元・平治の乱で権力の頂点を掌握した武門平家が、治承・寿水年間の源平合戦によって没落、滅亡する様を、生々しく描いた『平家物語』。
しかし、物語の随所で、この戦(いくさ)からの反省に基づいて、戦の悲惨な様子が語られるとともに、二度と悲惨な戦を繰り返さないための教訓が述べられているそうです。「祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)の…」というくだりと、おおよその内容は習ったものの、その奥深いところまではなかなか知りえないものです。物悲しい琵琶の音色がまた当時の状況を空想させます。
川瀬さんは、じつは古代史にも大変造詣が深い方で、平曲会のはじめの1時間は古代史をめぐる記紀(=古事記・日本書紀)の内容の違い、その謎解きなどで話が弾みました。
それにしても、人類は覇権をめぐり常に争いを繰り返してきたのかと思うと、虚しい気持ちになります。
長尾・平曲会、次回は3月に開催予定だそうです。
※保元・平治の乱(ほうげん・へいじのらん)=1156年、1159年の戦い。